EDコラム

【医師監修】包茎はED(勃起不全)になりやすい?タイプ別の勃起障害や克服方法について

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性生活に大きな支障を来たす包茎とED。割礼習慣のない日本では程度の差こそあれ包茎に悩む男性が多く、包茎がEDの引き金となっているケースもあります。EDには治療薬がありますが、包茎の人は注意して服用しなければなりません。そこで今回は、EDと包茎の関係、包茎が引き起こすEDの克服方法について詳しく解説します。

目次※知りたい情報をクリック

包茎はEDになりやすい?関係性とは?

包茎とは、陰茎が包皮に包まれた状態のことを指します。多くは勃起すると包皮が剥けるタイプの「仮性包茎」です。しかし中には、包皮口が狭いために勃起しても包皮に包まれた状態のままとなる「真性包茎」に悩んでいる人もいます。

真性包茎の場合は勃起すると痛みを生じることもありますが、勃起機能自体に問題はありません。そのため、包茎はEDではないと言えます。しかし、包茎の人は性行為に自信が持てず、性行為自体に否定的な考えを持ってしまう人が多いのも事実です。その結果、心因性EDを発症してしまうケースも少なくありません。

つまり、包茎とEDは全くの別物ではあるものの、EDの発症には包茎も大きく関わっている可能性があるのです。

レビトラと他のED治療薬との比較表

「勃起」とは普段は柔らかく小さな陰茎が硬く隆々と直立する現象のことです。幼少時から何らかの刺激を受けた際に引き起こされる現象ですが、多くは性的興奮を覚えた時に起こります。

性的興奮を感じると、身体の中ではNO(一酸化窒素)と呼ばれる物質が多く産生されるようになります。NOはcGMPという血管を広げる物質の産生を促します。この作用は陰茎周囲の血管にも及び、陰茎の血管が広がることで血流が増加するのです。陰茎には海綿体と呼ばれるスポンジのような構造があり、普段はスカスカの状態ですが、血流が増加することで海綿体に血液が充満します。こうして陰茎の容積が増えて硬くなるのが勃起の正体です。

また、完全に勃起すると、海綿体に充満した血液が陰茎外へ流出しない仕組みが働いて一定時間勃起が続くこととなります。 (※1)

包茎のタイプごとの勃起障害

上でも述べたように包茎には重症度に合わせていくつかのタイプがあります。それぞれどのような特徴があるのか、勃起障害との関係も合わせて見てみましょう。

仮性真性包茎の勃起障害包茎の勃起障害

仮性包茎は最も多いタイプの包茎です。勃起していない時には亀頭が包皮に覆われた状態ですが、勃起すると痛みや違和感を覚えることなく亀頭を露出することができます。

割礼習慣のない日本では仮性包茎に悩む男性は非常に多いとされています。陰茎に自信が持てないために心因性EDを発症してしまうケースも多々あります。

真性包茎の勃起障害

包皮口が狭いため、勃起しても亀頭が露出しないタイプの包茎です。勃起すると亀頭が包皮口に押しつけられて痛みが生じてしまいます。また、亀頭と包皮の間に汚れが溜まりやすいため長年に渡って炎症を起こし、癒着が生じているケースも少なくありません。

勃起すると痛みがあるため心因性EDを発症する人が非常に多く、陰茎癌の発症率も高くなることが分かっています。

カントン包茎の勃起障害

真性包茎よりは包皮口が広いものの、勃起しても完全に亀頭が露出しないタイプの包茎です。包皮口が押し広げられるため痛みを引き起こします。無理に亀頭を露出すると元に戻らなくなり、狭い包皮口に締め付けられて血流がストップ。壊死してしまうケースもあります。

勃起した状態で亀頭が元に戻らなくなった場合には緊急で手術が必要です。また、勃起すると痛みを生じることが多いため心因性EDを発症することもあります。

包茎が原因の心因性EDを克服する方法

以上のように、包茎は直接的な勃起障害を引き起こすわけではありませんが、心因性EDの原因になることがあります。包茎が原因の心因性EDを克服するには次のような方法がおすすめです。

コンプレックスの克服

包茎が原因の心因性EDは、コンプレックスによる自信のなさによって引き起こされます。このため、心因性EDを克服するにはコンプレックス自体を克服するのが一番の方法です。真性包茎やカントン包茎はできるだけ早く手術を行って治療する必要がありますが、一方で仮性包茎は医学的には手術の必要はありません。

治療薬の使用

EDにはバイアグラ・レビトラ・シアリスといった治療薬があります。これらの治療薬は勃起を促すため、発売開始以来EDに悩む多くの男性を救ってきました。

ED治療薬はもちろん心因性EDに対しても威力を発揮します。しかし、性行為に対する過度な緊張や恐怖があると効果が薄くなることも少なくありません。このような場合には精神安定剤などが併用されることもありますので、医師に相談するようにしましょう。

パートナーの理解を得る

性行為は一人で行うものではなく、必ずパートナーがいます。包茎による心因性EDはパートナーに対するコンプレックスによるもの。克服するには、パートナーの理解を得てリラックスした状態で性行為に臨むことも大切です。 (※2)

包茎の人がED治療薬を服用する際の注意点

EDに悩み、薬の服用を検討する方もいらっしゃるでしょう。しかし包茎の方は自己判断でED治療薬を服用するのは危険です。ED治療薬の作用によって勃起が促されると「包皮口が裂けてしまう」、「亀頭の壊死を引き起こす」といった危険があるためです。

包茎の人は次のような点に注意してED治療薬を使用するようにしましょう。

・意図しない勃起でうっ血してしまうことも
・強い痛みが出ることも
・性的興奮が得られるシチュエーションで使用する

意図しない勃起でうっ血してしまうことも

ED治療薬はまれに非常に硬く持続性のある勃起を引き起こしてしまいます。その結果、大きく硬く勃起した陰茎が狭い包皮口を押し広げて亀頭を露出させ、うっ血を生じることも。特に真性包茎やカントン包茎の人はむやみにED治療薬を使用しないようにしましょう。

強い痛みが出ることも

うっ血を引き起こすほどではない場合でも、硬く持続性のある勃起が強い痛みを引き起こすことがあります。異常な勃起によって露出しきれない亀頭が包皮口を押し広げることが原因です。服用して痛みが中々治まらない場合は、うっ血を生じる前にできるだけ早く病院を受診しましょう。

性的興奮が得られるシチュエーションで使用する

ED治療薬は、そのもの自体が勃起を促すわけではありません。ED治療薬は血管を拡張させるcGMPの分解を抑制して血管拡張を維持する作用を持ちます。このため、ED治療薬は性的興奮によってcGMPの産生が増加して初めて効果を発揮するのです。

包茎へのコンプレックスが原因である場合、性行為自体に否定的になって性的興奮が感じられなくなってしまっています。治療薬の効果を得るには、十分な性的興奮を感じる場面で服用することが大切です。

包茎でEDになってしまうこともある!もしED治療薬を使う場合は医師との相談を!

包茎はEDの発症に大きく関わっています。包茎による心因性EDは治療薬のみでの改善が難しいことも多々あり、根本的には包茎自体の治療が有用と考えられます。

また、包茎の人がED治療薬を服用する場合には今回ご紹介したような問題が生じることもあります。十分な治療効果が得られないだけでなく亀頭や包皮にダメージを与えることがありますので、医師とよく相談して慎重に服用しましょう。

参考URL

※1)日本泌尿器科学会「勃起力(ぼっきりょく)が低下した」
https://www.urol.or.jp/public/symptom/15.html
※2)日本泌尿器科学会「ED診療ガイドライン第3版」
https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/26_ed_v3.pdf

この記事の監修者

平田 勝俊の写真
平田 勝俊の写真

平田 勝俊

1987年03月 長崎大学医学部卒業
1987年06月 長崎大学病院 脳神経外科入局
1993年08月 北九州市立八幡病院 部長
2001年09月 福岡徳洲会病院 医長
2002年12月 ひらた脳神経外科クリニック 院長
2019年08月 イースト駅前クリニック名古屋院 院長就任

バイアグラ

食事の影響を受けやすいという欠点もありますが、バイアグラは1999年に発売開始されてからED治療薬として長い間多くの患者様に服用されています。

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