EDコラム

「遅漏」「早漏」は要注意!ED同様に厄介な射精障害について

「勃起機能の回復を図れば、満足な性行為を行うことができる」
今、EDに悩んでいる人の中には、このような考えを持つ人も多いのではないでしょうか。
確かに、十分な勃起を得ることは、満足な性行為において必要不可欠な要素です。ですが、勃起機能の回復だけでは、満足な性行為には至りません。満足な性行為を実現するためには十分な勃起のほか、射精も必要になるのです。
早漏や遅漏、膣内で射精できないなど、射精機能に何らかの問題がある症状を「射精障害」といい、EDと同じ男性性機能障害のひとつとされています。射精障害にはいくつかの種類があり、種類によって原因が異なるため、医師の診断のもと、自分の症状に合った治療を行わなくてはなりません。
今回は、ED同様に多くの男性の悩みの種となっている射精障害についてご紹介します。

各医院の価格はこちらからご覧いただけます。

勃起とは異なる射精のメカニズム

1Flickr射精とは、精子を含んだ精液を対外に射出する現象です。射精は女性を妊娠させる手段でもあり、きわめて重要な性機能であるといっても過言ではありません。
射精は、一種の反射現象です。陰茎からの刺激が脊髄の射精中枢に伝わり、射精中枢が送り出す刺激が前立腺や精嚢といった精路に伝わることで起こります。通常は勃起を伴ってみられる現象ですが、勃起とは異なるメカニズムによって起こるため、勃起があっても射精しなかったり、反対に勃起がないのに射精することもあります。

射精障害とは

男性の中には正常な射精のできない射精障害を患っている人もいます。射精障害はED同様に多くの男性を悩ませている男性性機能障害のひとつ。満足な性行為ができなくなり、生活の質の低下に繋がる可能性があります。
射精は、自律神経・体性神経・内分泌系の協力のもと、以下のメカニズムで起こります。

1.精嚢で生産された精液が、後部尿道に排出されます。
2.膀胱頸部の閉鎖が起こります。
3.後部尿道に排出された精液が、律動的に体外へと射出されます。

正常に射精するためにはこの3つの段階を連動して起こす必要があり、このメカニズムに関与する何らかに問題が生じた場合、射精障害が起こります。
たとえば、射精中枢からの刺激が遮断されてしまったり、前立腺の摘出などで精液をつくることができなかったりすると、射精は起こりません。手術や外傷、薬物などによって射精のメカニズムが阻害されてしまうこともあります。

射精障害の種類

2Flickr

射精障害にはいくつかの種類があり、種類によって原因や治療法が異なります。
ここでは多くの男性の悩みの種となっている「早漏」と「膣内射精障害」についてご紹介します。

・早漏
早漏とは、性行為の際に膣に陰茎を挿入してからすぐに射精してしまう症状のことです。一般的には、挿入から1分以内に射精してしまった場合、早漏であるとされています。自身で射精のタイミングをコントロールすることができないのが特徴です。極めて小さい性的刺激でも反射反応が起こり、挿入前に射精してしまうケースもあります。
早漏は挿入してからまもなく射精してしまうために、女性を満足させることができません。また、自分が望むより前に射精が起こってしまうことで、男性側も満足できずに終わってしまいます。
【原因】
早漏の99%は心因性であるといわれており(※)、性感覚の過敏性という因子を変化させない限りは、治癒は難しいとされています。また、性の誤用(マスターベーション)による脊髄神経衰弱や高位の脳の中枢に問題がある場合にも早漏を引き起こすと考えられており、セトロニンによる調整機構の障害などが明らかにされています。
【治療】
早漏の治療には、ストップ・スタート法が効果的です。ストップ・スタート法では、自己刺激ないしパートナーによる手や口の刺激で射精寸前の感覚を把握し、その感覚を把握した瞬間に刺激を止め、興奮がおさまるのを待ちます。興奮がおさまったら再度刺激を与えはじめ、射精寸前の感覚となったら刺激を止めます。これを3回繰り返し、4回目のときに射精します。
なお、ストップ・スタート法で効果的に早漏を改善するには、症状に合わせて刺激の与え方に段階を設けるのがポイントです。最初は手による刺激から始め、次は口、その次は乳液を使った手、最終的には膣で実践し、早漏を治していきましょう。

・膣内射精障害(遅漏)
膣内射精障害は、膣内でのオルガスムの遅延や欠如などがみられる症状です。「オナニーではイケるのに、女性の中ではイケない」という男性は、膣内射精障害を患っている可能性が高いといえます。なお、勃起はするのに射精に時間が掛かってしまう遅漏も、膣内射精障害のひとつです。
【原因】
早漏と同様に膣内射精障害の原因の多くも心因性であるといわれています。性的興奮を得ることができるのだろうかという不安、射精しなくてはならないという焦り、パートナーを喜ばせるための遂行不安、心理的な感受性の低さ、こだわりの強過ぎる強迫性パーソナリティなどがあげられます。
【治療】
膣内射精障害では原因を以下の5パターンに分類することができ、それぞれ治療法が異なります。

1.誤った方法でのマスターベーション
…手を使わないマスターベーションを続けたことで、その方法でないと射精反応が作動できなくなった
この場合の治療では、マスターベーション時の刺激を慣れ親しんできた刺激から手の刺激に変え、最終的に膣内で刺激を感じるまでの性的訓練を行います。

2.マスターベーションへの依存
…パートナーに対する心理的葛藤や不必要な感情な高ぶりなどが関係し、射精が抑制されてしまう
パートナーに自分の症状を打ち明け、マスターベーション時の物理的距離を次第に近づけていくという方法がおすすめです。最初はパートナーの隣の部屋で、次にパートナーの隣で、最終的にはパートナーと一緒にマスターベーションを行い、性交への段階を踏んでいきます。

3.マスターベーション時における強すぎるグリップ
…普段からマスターベーション時の握力が強すぎることで、膣内の刺激を不十分に感じてしまう
パートナーの協力を得て、オルガズムの感じやすい体位を試すのが効果的です。性行為に伸展位やブリッジ・テクニックを用いると良いでしょう。

4.子孫拒否
…子どもが欲しくないという心理的要因によって、膣内射精を億劫に感じてしまう
パートナーに“子どもが欲しくない”という自分の想いを伝えることが大切です。なぜ子どもが欲しくないのかを今一度考え、心理カウンセリングなどを利用してみるのも良いでしょう。

5.性的快楽が得られる対象物の不在
…一定の対象物がないと性的快楽を感じることができず、射精に至らない
自身の性癖を変化させることは極めて難しいため、パートナーに協力してもらうほかありません。自分の性的対象物を性行為に用いてみてはいかがでしょうか。

このほか、射精障害には、精液が尿道の中を逆流してしまう「逆行性射精障害」、射精そのものの機能がなくなる「無射精症」などの種類があります。
パートナーと満足な性行為を行うためには、EDを改善して正常な勃起機能を手に入れるだけでなく、射精障害を解消して正常な射精機能を手に入れることも重要です。
なお、射精障害は生活の質を大きく低下させるほか、男性不妊症の原因にもなります。今回ご紹介した症状に該当する可能性がある方は、泌尿器科や男性性機能障害を専門に取り扱うクリニックなどに足を運んでみましょう。

→その他edの基本的な情報はこちらからご覧いただけます。

参照記事

※)性と心身医学 : 男性の側面から、阿部 輝夫
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/38/4/38_KJ00002386569/_article/-char/ja/