EDコラム

【医師監修】ED(勃起不全)の原因はストレス?それとも体の病気?根本にある問題を知って治療に活かそう!

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EDの原因は1つに絞られることは考えにくいです。原因をもとにEDを4つのタイプに分類することもできます。自分がどのタイプに近いのかを知っておくことは、治療のために重要です。今回はタイプ別に原因や対処法をまとめました。また、20代、30代の若い男性が気になるEDと年齢の関係、年代別の発症率や原因などもご紹介します。

目次※知りたい情報をクリック

EDの原因とは?

・心理的な原因からくる心因性ED
・身体的な原因からくる器質性ED
・心理的原因と身体的原因が複合的に絡み合った混合性ED
・服用している薬剤が原因となる薬剤性ED

(※1)

EDの原因としては、心理的なもの、身体的なもの、薬剤によるものがあります。これらをもとにEDを主要な4つのタイプに分類することができます。

これらタイプごとに原因の詳細や対処法を見てみましょう。

心因性EDの特徴と具体例

勃起は繊細な生理現象です。健康な男性でも、少し気が削がれたり、軽い心理的ショックが加わったりするだけで、萎えてしまうことがあります。

日常的にストレスや悩みを抱えていると、性的興奮が抑制されやすくなり、性行為に集中しづらくなるのです。それにより、勃起や性交が思うようにできないと、それ自体が不安やプレッシャーを生み、次回の性交時や日常生活に跳ね返ってきます。心理的な原因は日々の悪循環のなかで生じ、やがてEDの発症につながるのです。

EDのきっかけになる心理的要因としては、仕事や学業などでの悩み、プレッシャー、性行為でのちょっとした行き違い、パートナーの何気ない一言、身体的なコンプレックスなどがあります。また、「妊活」のために、排卵期に合わせた性生活を意識しすぎることで、過度なプレッシャーになり、EDを引き起こすケースもあります。 (※1)

心因性EDの対処法

心理的原因そのものへの対処としては、精神科・心療内科でのカウンセリングと投薬治療があります。また、ストレス発散の機会を作る、仕事の負担を抱え込まないようにする、パートナーと理解を共有して気を楽にするといった生活改善法も効果的です。バイアグラなどのPDE5阻害薬を服用することで、勃起の成功体験が得られれば、心理的原因の解消にもつながります。

器質性EDの特徴や具体例

テストステロン(男性ホルモンの1種)の減少により引き起こされる男性更年期障害で、性欲減退やEDの症状が出る場合があります。また、勃起現象は神経と血管の働きに支えられているため、神経と血管の不具合がEDの主要な原因ともなりえます。

脳から脊髄、陰茎の海綿体にまで至る神経系のどこかに不具合があって、神経伝達がうまくいかないと、EDにつながることも。具体的には、脳出血、脳腫瘍、脳外傷、パーキンソン病、アルツハイマー病、脊髄損傷、海綿体神経の損傷などが関係します。

勃起が起こるためには、大量の血液が海綿体に流れ込まなければなりません。動脈硬化になると、必要時にも血管が広がりにくくなり、血液の循環が滞り、EDが起こりやすくなります。動脈硬化は加齢により進行し、生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症など)があると、さらに進行が早まってしまいます。 (※1)

器質性EDの対処法

PDE5阻害薬などを用いたED治療と並行して、原因となる身体疾患の改善を目指します。まずは食事などの習慣も改善する必要があります。また、双方の治療薬がぶつかりあう危険性も示唆されます。医師によるアドバイスを受けながら、慎重な判断が必要です。ED以外の持病のために、ED治療薬が適用できない場合は、その持病の治療を優先させることになります。

混合性EDの特徴や具体例

心理的原因と身体的原因が絡まり合っているのが混合性EDで、最も患者数の多いタイプです。そもそもどちらか一方の原因だけでEDを発症する例は少ないとされています。心理的な不調があっても、壮健な体がそれを補い、あるいは、身体的な不調があっても、旺盛な心がそれを補うということがあるのです。しかし、双方の不調が重なると悪循環に陥りやすく、一方が他方の不調を引き起こすということも考えられます。

ストレスや心理的不安を抱えていると、食事などの生活習慣が乱れやすく、ひいては生活習慣病につながり、心理的要因と身体的要因が重なることで、EDのリスクが高まります。また、身体的問題を抱えていると抑うつ的になり、自信や積極性が損なわれがちになり、悪くすれば、うつ病などの精神疾患を併発することもあります。こうした心理的問題が身体的問題と相まって、EDのリスクを高めることになります。 (※1)

混合性EDの対処法

混合性EDでは、心因性EDと器質性EDの対処法を症例ごとに適宜組み合わせていきます。また、心理的原因を取り除くことで、身体的不調の改善も促進されるのです。その逆も成り立つため、悪循環を好循環に転換していくことが有効な方針です。

薬剤性EDの特徴や具体例

薬剤性EDは、何らかの治療で服用している薬剤の副作用の影響で引き起こされるEDです。原因となるのは、主に循環器系に作用する薬と何らかの神経作用のある薬です。

不整脈治療薬、降圧剤、血管拡張薬は、血圧や血液の循環に影響し、EDの原因になることがあります。利尿剤は血管内の水分を減少させて、血圧を下げる効果があり、やはりEDの副作用を伴うことがあります。

神経作用のある薬剤でEDの副作用を持つものは多岐にわたります。抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬、睡眠薬、抗けいれん薬など、脳神経に大きな作用を及ぼす薬だけでなく、胃腸薬や抗ヒスタミン薬(鼻炎・アレルギー薬)に含まれる抗コリン剤、胃腸などのけいれんを抑える鎮けい剤、さらには解熱剤や消炎鎮痛剤も含まれます。 (※1)

薬剤性EDの対処法

EDの改善だけを考えて、原因となる薬剤を断つのは難しいため、持病の治療薬を減量したり、副作用がより少ないものに変更したりといった対処を取ることになります。飲み合わせなどに問題がなければ、PDE5阻害薬を加えるという選択肢もあります。心理面のサポートでEDが改善される可能性もあります。 (※2)

EDは年齢によるものなのか?年代別ED発症者の割合

ED発症と年齢の相関関係について、グラフをもとに考察してみましょう。上のグラフはイースト駅前クリニックの初診患者を年代別に数値化したものです。全1309症例のうち、20代の患者は98例、30代の患者は258例でした。20代、30代の男性でもED症状を抱えていることは何ら珍しいケースではないのです。

また年齢別のED有病率の調査では、完全EDと中等度ED(たまに勃起し、性交中は維持できる)を合わせると30代の発症率は10%前後、50代で30%を超え、60代後半以降は60%に達していることが分かりました。 (※1)

このようにEDの発症率は、年齢とともに上昇していきます。とはいえ、基本的には10代以降の全年齢層に起こりうる症状です。20代、30代でも相当数の患者が存在していますので、若いからといって、EDのリスクを無視できるわけではないのです。

20代から50代まで!年齢別に見るEDの主な原因

主な原因
20代 心因性ED
30代
40代
50代 器質性ED・混合型ED
60代

50代以降は高血圧症・糖尿病・高脂血症・心臓病・循環器系疾患などの生活習慣病を患う人が多くなります。それら生活習慣病が動脈硬化を引き起こして、器質性EDの原因となります。また、心理的要因が重なることでEDのリスクは高まり、混合型EDが多く発症します。

一方、若年層では多くの場合、まだ内臓の健康が維持されている分、心因性EDの割合が多くなります。とくに30代、40代ではとくに心因性EDが見られます。30代以降は社会的立場が上昇して、会社などでの責任が重くなり、ストレスを抱えやすくなるという背景があると考えられます。 (※1)

EDになった原因を把握し、ED対策に活かしていこう!

ここまで述べてきたように、EDには主に4つのタイプがあり、原因と対処法が大きく異なります。そして、患者当人がEDに対する正しい理解を持つことが、有効な治療には必要不可欠です。上にまとめた内容は基礎知識として有用ですが、個人ごとの症状に対応するには不十分です。

EDには一般の方には判断の難しい側面も多々あります。自身のEDの原因を把握するためにも、まずは病院やクリニックに相談してみましょう。その上で、医師の診断とアドバイスをもとに有効な対策を立て、持続的な治療に取り組んでみましょう。

参考URL

※1)日本新薬株式会社「EDの原因とタイプ」
(https://www.ed-care-support.jp/abouted/about03.php)
※2)日本医療機能評価機構「ED診療ガイドライン2012年版」
(https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0131/G0000436/0027)

この記事の監修者

平田 勝俊の写真
平田 勝俊の写真

平田 勝俊

1987年03月 長崎大学医学部卒業
1987年06月 長崎大学病院 脳神経外科入局
1993年08月 北九州市立八幡病院 部長
2001年09月 福岡徳洲会病院 医長
2002年12月 ひらた脳神経外科クリニック 院長
2019年08月 イースト駅前クリニック名古屋院 院長就任

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