EDコラム

EDは離婚理由になる?法律的な観点や女性にもたらす影響、対策方法を伝授

最終更新日:

夫婦にとって性行為はお互いの愛情や理解を深め、円満な関係を維持するために必要なコミュニケーションのひとつです。しかし、EDはその夫婦のコミュニケーションを妨げ、最悪の場合は離婚の要因にもなりえます。EDとどう向き合うべきか、EDと離婚の法律的な問題、女性に与える影響、効果的な対策方法を紹介します。

目次※知りたい情報をクリック

EDは法律的に離婚理由になるのか

EDによって性行為がなくなり、円満な夫婦関係が維持できなくなった場合、法律的な観点から離婚の理由になるのでしょうか。離婚は、民法770条1項に定める以下の5つの離婚原因が夫婦に生じていなければ、夫婦の合意がある場合を除きできません。

1. 配偶者に不貞な行為があったとき
2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき
3. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
4. 配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき
5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

(※1)

EDが離婚の原因となるとすると、EDによって上記の5に該当する事由が生じた場合です。社会通念上、夫婦関係には性行為が伴うと考えられています。そのため、正当な理由がなく性行為を拒否し続ける、あるいは性行為ができるように努力をしないと、夫婦関係を維持するために必要な行為を否定していることになります。EDによって性行為がない期間が長く続き、「婚姻を継続することが困難な重大な事由」に該当するとみなされた場合、離婚の原因になります。

なお、長期間にわたって性行為がない期間が続いたからといって、ただちに離婚が認められるわけではありません。性行為なしであっても円満な夫婦関係を維持している夫婦も多くいることから、ED以外のさまざまな理由で夫婦関係が破綻していることが認められなければなりません。

EDが原因で女性が離婚したいと考える理由

EDは、性欲があっても性交時に十分な勃起が得られない、あるいは十分な勃起が維持できないため、満足な性行為が行えない状態です。バイアグラなどのEDに効果的な治療薬ができて、EDの改善策は生まれていますが、人知れず悩んでいる男性が多くいる病気です。

EDは男性にとっても大きな悩みですが、EDが原因で性行為できなかったり、回数が極端に少なくなったりすれば、女性が離婚をしたいと考えるようになるケースも。男性は女性の気持ちも理解しなければなりません。男性がEDになり、女性が離婚を考えるようになる理由は主に以下の3つが考えられます。

子どもが欲しい

昨今の晩婚化とともに、結婚したくないと考えている女性が増加しています。しかし一方で、結婚はしたくないけれど、子どもは欲しいという女性もいます。結婚をした女性に限れば、多くの女性が子どもを望んでいます。

しかしEDで性行為がなくなる、または少なくなると、女性の子どもを持ちたいという期待に応えるのが難しくなります。子どもが望めないことにより夫婦仲が悪くなった結果、女性は離婚したいと思うようになることもあるのです。

女性の欲求不満

一般的には、性欲は女性よりも男性が強いと言われています。男性と女性の性欲に関するさまざまな研究がありますが、それらをまとめると、確かに女性よりも男性の性欲、性行為に対する欲求は強いようです。しかし、女性にも生理的に性行為を望む欲求があります。

結婚をしている女性に限ると、子どもを欲しいと思っている女性が多いことから、性行為に対する欲求は強まっていると考えられます。そのため、男性がEDだと欲求が満たされず不満が強まります。EDだからといってスキンシップがなくなると、不満が高まり、夫婦関係が危険な状態になるケースもあります。

女性が愛を感じられず、夫婦間に溝が生まれる

EDによって夫婦間の性行為がなくなったり、少なくなったりすると、夫がEDであるのは「自分に魅力がないせいだ」と自分を責めてしまう女性も少なくありません。また、他の女性との浮気を疑う女性もいます。

こうした女性の思いは、時間が経過することで大きくなっていき、女性自身で処理できずに、ストレスが男性に向かうことも考えられます。すると、男性もEDのストレスに加えて、女性のストレスを受けることから、自らの心理状態が不安定に。こうした影響によって、夫婦関係に溝が生まれ、EDを放置すると、その溝は徐々に大きくなっていきます。

ED対策に応じるかが夫婦の関係を左右することも

早期のED治療で夫婦関係の悪化を防ぐ

日本国内でED治療薬を製造・販売している日本新薬株式会社と日本イーライリリー株式会社の2社が、2012年に夫婦間のコミュニケーションとEDに関する調査結果を実施しました。

その調査結果によると、EDを疑われる夫と妻の夫婦間のコミュニケーション時間が、そうではない夫婦に比べると短いことが分かりました。そして、EDを疑われる夫を持つ妻の約3分の1が、離婚を真剣に考えたことがあることが分かりました。その理由の71.6%がコミュニケーション不足で、61.2%が性行為に対する不満でした。また、EDを疑われる夫を持つ妻の56.6%が、医療機関でED治療をして欲しいと考えており、77.8%の妻が、夫がED治療をすることをサポートしたいと考えています。 (※2)

このことは、妻がそれだけ夫のEDによる性行為に対する不満を持っていることの現れです。EDに悩む夫は、できるだけ早くED治療をすることが重要です。もし、ED治療を受けなければ女性のストレスが強くなり、最悪の場合には夫婦関係が破綻する可能性があります。逆に夫が積極的にED治療に臨めば、妻は自分に対する愛を強く感じたり、安心したりして、夫婦関係は強まるでしょう。

夫婦で病院やクリニックへいくことも視野に

EDは男性にとっての大きな問題ですが、男性だけでなくパートナーである女性にも大きな影響を与えることは明らかです。男性にとってED治療は、プライドや羞恥心から消極的になる男性も多くいます。妻が夫の背中を押してあげてED治療を行うと、EDで悪化した夫婦関係も改善へ近づくでしょう。

離婚する前に…ED治療の他にできる対策

ED治療を始めることは、夫婦関係にとっても大きな一歩です。しかし、高血圧、糖尿病、脳卒中、心臓病などの持病の有無や、持病の治療のために服用している薬の種類によっては、ED治療薬が服用できなかったり、制限されたりすることも。該当する男性はED治療を満足に受けられない場合があります。

その際、夫婦関係がうまくいっていないからとすぐに離婚を考えるのではなく、他の方法がないか考えてみることが重要です。夫婦でEDについて正しい知識を持って、例えば子どもが欲しい場合は、「体外受精」の検討や、「性行為以外の夫婦関係」について、夫婦でじっくり話しあうことなどが考えられます。

体外受精

体外受精とは、簡単に言うと、排卵前に取り出した卵子と精子の受精を体外で行う方法です。体外受精による出生児は全世界で400万人を超えるとも言われており、子どもが欲しいけれど子どもができない夫婦のために広く利用されています。 (※3)

性行為だけが愛のカタチか

EDなどでセックスレスな生活になると、夫婦に悩みが生じ、ストレスが大きくなるのはやむを得ないことです。ただ、そのまま悩みを抱え続けて何もしないでいては、夫婦関係が悪化します。夫婦生活は性行為だけで成り立っているわけでないので、夫婦のあり方を考え直すことで夫婦生活が円満にできる可能性もあります。 (※3)

EDは離婚の原因になる可能性もあるが、改善の意思があるかどうかが重要

EDと離婚の関係について紹介しました。性行為は夫婦間の大切なコミュニケーション手段です。しかし、一方でEDが離婚の原因になっているケースもあります。男性はEDを恥ずかしいことだと思わずに、夫婦で悩みを共有し、よりよい夫婦関係、より濃密な性行為ができるように、積極的にED治療を受けるなど対策をすることが重要です。

参考URL

※1)総務省「民法 第二款 裁判上の離婚」
(http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089_20180401_429AC0000000044&openerCode=1#2796)
※2)日本新薬「夫婦間コミュニケーションとEDに関する実態」
(https://www.ed-care-support.jp/trueed/good22_poll.php)
※3)一般社団法人日本生殖医学会「体外受精とはどんな治療ですか?」
(http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa12.html)