抜け毛

抜け毛の原因と効果的な対策・治療法について

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男女を問わず、抜け毛は深刻な悩みのひとつです。抜け毛や薄毛には多くの原因があり、根本的な改善には、原因に合わせた対策を行う必要があります。今回は、AGAをはじめとする抜け毛や薄毛のさまざまな原因を解説した上で、その発症メカニズムや、有効性の高い対策・治療法をご紹介します。(※1)

抜け毛とヘアサイクルの関係

抜け毛と頭髪・頭皮のヘアサイクルには深い関わりがあります。「人間の髪は放っておくといつまでも伸び続けるもの…」。そのようなイメージを抱いている人が多いかもしれません。しかし、実際には成長期・退行期・休止期といったヘアサイクルが存在しており、各期間に合わせて髪が発毛し、自然に脱落しています。もちろん、一度に頭髪全てが生え替わるわけではありません。ヘアサイクルは髪の毛1本1本に存在しているため、その都度発毛・成長・脱落を繰り返しているイメージです。改めて、ヘアサイクルにおける各期間の特徴をご説明しましょう。

1.早期成長期:髪の毛の成長が始まる

2.中期成長期:髪の毛が成長し続ける

3.後期成長期:毛根が大きく成長する
※ここまでで通常2~6年掛かります。

4.休止期:毛根が退化して抜ける(3~4ヵ月)

人間の髪の毛は、たとえ正常な状態であってもいずれ脱落します。ヘアサイクルにおける休止期の髪の毛が、抜け毛となるのです。1日あたり80~100本前後の抜け毛が正常な範疇となっています。仮に頭髪や頭皮が健康であっても、毎日のように抜け毛が発生しているわけです。

このヘアサイクルには個人差がありますが、一般的には2~7年で繰り返されています。退行期を経て休止期に脱毛するというサイクルが繰り返され、毛髪が保たれているのです。ヘアサイクルが正常であれば、抜け毛があっても、薄毛になることはありません。

薄毛を引き起こすのは、ヘアサイクルの乱れによるものです。詳しい原因については後述しますが、何らかの理由によって髪の成長期が阻害されたり、短縮されたりした場合、髪の毛は十分に成長できないまま脱毛します。ヘアサイクルの乱れが深刻だと、休止期を終えた後、成長期に移行できないこともあります。抜け毛にはさまざまな原因がありますが、その多くにヘアサイクルが関係しています。改善するためには、ヘアサイクルを乱す原因に対処して改善する必要があるのです。

【男性編】抜け毛の主な原因

抜け毛や薄毛の原因は、性別によっても異なります。まずは、男性特有の抜け毛の原因について具体的にお伝えしましょう。

 

【1.AGA(男性型脱毛症)】(※2,3)

男性の薄毛原因として、とりわけ高い割合を占めているのがAGAです。主に生え際や頭頂部から進行していく脱毛症であり、思春期以降の男性が発症します。AGAの原因物質はDHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンの一種です。しかし、DHTが生成されれば、必ずAGAを発症するというわけでもありません。また、親族がAGAを発症したからといって自分も発症するとは限らないですが、遺伝も要因の一つとされています。

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【2.AGA以外の脱毛症】

AGA以外にも、抜け毛を引き起こす脱毛症があり、それぞれ原因や治療法が異なります。そこで、比較的男性が発症しやすい脱毛症をいくつかご紹介しましょう。

・円形脱毛症

前兆などが一切なく、円形や楕円形の脱毛斑が現れる脱毛症です。円形脱毛症はAGAと異なり年齢や性別に関係なく発症します。その原因にはいくつかの説があるものの、自己免疫疾患が原因という一説がもっとも有力です。基本的には自然に治癒していきますが、不安な方は専門クリニックや皮膚科での医師に相談するのが望ましいでしょう。

・粃糠性(ひこうせい)脱毛症

多量のフケを伴う脱毛症です。乾燥したフケが頭皮環境が悪化させ、脱毛を促進したり、毛髪の成長を妨げたりすることが原因とされています。症状が悪化すると薄毛を招く可能性があるため、専門クリニックで診察・治療を受けるべきです。

 

【3.AGAセルフチェック】

思春期以降に発症する進行性の薄毛は、AGAによるものが多いです。特に20~30代になってから、抜け毛や薄毛が気になり始めたのであれば、AGAを発症している可能性が高まります。

以下のページよりセルフチェックいただけますので、自身の髪の状態が気になる方はぜひ実施してみてください。

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【女性編】抜け毛の主な原因

抜け毛は女性をも悩ませる問題でもあり、最近は女性向けの抜け毛・薄毛の治療法も確立されています。ただし、性別によって抜け毛の原因が異なる上、適切な対策や治療法にも違いがあります。そんな女性の抜け毛・薄毛の原因について解説していきましょう。

 

【1.FAGA(女性男性型脱毛症)】(※2)

この脱毛症はいわば、「女性が発症する男性型脱毛症」です。AGAが男性ホルモンの働きによって発症することは、上述した通りですが、女性の体内にも一定数の男性ホルモン(テストステロン)が存在します。このホルモン物質が毛包などに分布する5αリダクターゼと結びつき、AGAと同じ発症メカニズムで抜け毛が誘発されるのです。

FAGAに関しては、女性のホルモンバランスが大きく関わっています。女性ホルモンが優位な状態であれば、FAGAの発症リスクも抑えられます。しかし、加齢などによって女性ホルモンの分泌量が少なくなると、ホルモンバランスが乱れ、FAGAを発症してしまう可能性があるのです。

 

【2.FAGA以外の脱毛症】

女性もさまざまな脱毛症によって抜け毛・薄毛が引き起こされます。こちらでは女性にもみられる脱毛症をいくつかご紹介しましょう。

・びまん性脱毛症

緩やかなペースで抜け毛が増え、頭髪全体のボリュームがなくなる脱毛症です。女性が特に発症しやすく、生活習慣の乱れや過度のダイエット、ストレス、ホルモンバランスの乱れによって引き起こされることがあります。

・けん引性脱毛症

髪を長く伸ばしたり、頻繁にヘアセットをしたりする女性が発症しやすい脱毛症です。アップやポニーテールをはじめ、物理的に髪が引っ張られる状態のヘアスタイルを続けていると毛包が萎縮し、抜け毛に繋がります。上記のヘアスタイルの方や、常に同じ位置で髪を分けている方は注意してください。

・分娩後脱毛症

出産の前後では、体内のホルモンバランスが大きく変化します。この変化が原因で、出産後に抜け毛が増加することもあるのです。あくまでも一時的な症状であり、過度に心配する必要はありません。ただし、出産後1年以上経過しても改善しないようであれば、ほかの脱毛症を発症している可能性があります。専門クリニックや皮膚科で診察を受けましょう。

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抜け毛を減らす方法

男女問わず、抜け毛が増える原因は実にさまざまです。そんな抜け毛・薄毛を減らし、改善する具体的な方法についてご紹介します。

 

【1.原因分析】

抜け毛の原因は多岐にわたるほか、原因によって適切な対策・治療法が異なります。その原因を特定できなければ治療はおろか、対策も打てないため、まずは原因分析をすることから始めましょう。基本的に、抜け毛・薄毛の原因分析は専門クリニックで行うと良いでしょう。AGAなどは進行型で「気づかない間に実は進行していた」というケースもありますので、少し気になった時点で早めに受診いただいた方が良いでしょう。

 

【2シャンプーの見直し】

肌に合わないシャンプーを使用し続けていると、洗髪が頭皮への刺激となり、頭皮環境の悪化を招きます。次第に抜け毛が増え、薄毛を招く原因となるのです。そこで、今一度シャンプーを見直してみましょう。頭皮状態や体質には個人差があるため、「自分に合ったシャンプー」も人によって異なります。シャンプー選び次第では、抜け毛の量を減らすことも可能です。

一般的にアミノ酸系のシャンプーは、髪や頭皮への刺激が少なく、抜け毛・薄毛対策に有効とされています。同時に十分な洗浄力を兼ね備えているため、皮脂の汚れなどをしっかりと落とすことが可能です。いずれにしても、シャンプーによって頭皮に違和感を覚えたり、フケの増加がみられたりした場合は、専門医に相談しつつシャンプーも見直しましょう。

 

【3.食習慣の見直し】

薄毛対策において、食習慣の見直しは非常に有効です。仕事などの忙しさから外食やインスタント食品に頼る機会が多いと、どうしても栄養バランスが偏ります。そうなると、発毛や髪の成長に必要な栄養素が不足してしまうのです。

食習慣を今一度見直し、髪の成長に欠かせない栄養素を多く含む食品を積極的に摂取してください。できるだけバランスの取れた食事を心がけるようにしましょう。

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どうしても食事のみで必要な栄養素を摂取できない場合は、サプリメントで補うのも手です。ただし、サプリメントはあくまでも栄養補助食品に過ぎません。基本は食事から摂取するよう心がけましょう。

 

【4.ストレスケア】

トレスケアは溜め込まないことが大切であり、定期的なストレスケアが欠かせません。十分な睡眠時間を確保するのはもちろん、適度な運動をする習慣をつけるのもよいでしょう。また、精神的なストレスを解消するため、趣味に打ち込む時間を確保するのも有効です。

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【5頭皮マッサージ】

頭皮の血流を促進する方法として、挙げられるもののひとつが頭皮マッサージです。優しく頭皮を揉みほぐすような感覚でマッサージをしてください。継続的に行うことで、頭皮の血流を改善することができます。また、マッサージと併せて血行促進に効果があるツボ押しも有効です。うなじの辺りにある「天柱」、頭頂部のつむじ辺りにある「百会」、耳の上辺りにある「角孫」の3つを刺激してみましょう。どれも育毛促進や、頭皮環境の改善効果が期待できるツボです。なお、頭皮マッサージやツボ押しは、最も効果が高まるシャンプー時や就寝前に行うことをおすすめします。

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治療薬を使ったさまざまな薄毛治療

今日では、医学的なアプローチによる抜け毛・薄毛治療が行われています。下記では治療薬についてご紹介いたします。

 

【AGA治療】

AGA治療薬はどの薬剤も効果が表れるまでに3ヵ月~6ヵ月ほど期間がかかります。

-プロペシア
「フィナステリド」が有効成分のAGA治療薬です。5α還元酵素の働きを阻害することにより、AGAの進行を抑えます。プロペシアはジェネリック医薬品もあるため、費用面が気になる方は医師に相談してみると良いでしょう。

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プロペシア

 

-ザガーロ
「デュタステリド」が有効成分の治療薬です。こちらもプロペシア同様5α還元酵素の働きを阻害することが主な働きとなりますが、プロペシアと大きく違う所は5α還元酵素のⅠ型、Ⅱ型両方に作用することです。(プロペシアはⅠ型のみ)また、2016年に発売されたばかりの新薬であるため、ジェネリックはありません。

◆関連ページ
ザガーロ

 

ミノキシジル
ミノキシジルもAGA治療薬ですが、上記2つとはその作用が大きくことなります。

上記2剤はAGAの進行を抑えるものですが、ミノキシジルは頭皮の血流を促進させることで発毛を促すというのが特徴です。また、ミノキシジルはプロペシアやザガーロとも併用できるという点が特徴です。(実際に併用いただく際は専門の医師の指示に従ってください。)

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ミノキシジル

 

 【女性の薄毛】

パントガール・ルグゼバイブ
パントガールは、ドイツの企業Merz Pharmaceuticals GmbH社によって開発・販売された女性薄毛治療薬です。主に「びまん性脱毛症」に効果のある治療薬として知られていますが、分娩後脱毛症などの改善にも用いられる薬剤です。主成分は、ビタミンB1やB5です。

ルグゼバイブは2015年にアメリカの企業DS Healthcare Group Incが販売を開始した女性向けの薄毛治療薬です。主成分はパントガールと同様ですが、馬プラセンタを配合しているところが大きな違いとなります。

※イースト駅前クリニックでは取り扱っておりません。処方をご希望の方はウィメンズイースト駅前クリニック(https://www.womens.eastcl.com/)へご来院ください。

 

ミノキシジル
上記AGA治療で出てきたミノキシジルですが、女性も使用することが出来ます。女性が使用した場合も効果や、効果が表れるまでの期間は同様です。(プロペシアやザガーロは女性は服用できません。)

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■参考記事

※1髪の毛ってなに?(髪の毛の構造)
http://www.aga-news.jp/secure/about_hair/index.xhtml

※2男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

※3男性型脱毛症の現状と今後の展望
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/133/2/133_2_78/_pdf

 

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