ミノキシジル

ミノキシジルの効果とは?副作用・効果が出ない時の対処法・服用上の注意点などを解説

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ミノキシジルはAGA(男性型脱毛症)に効果的な成分です。しかし、有効な脱毛のタイプや、効果が出るまでの期間があります。「使ってみたけど効果がない」と感じる方は改めて確認してみましょう。ここでは、ミノキシジルの基礎知識から、効果が出ない時の対処法や服用上の注意点などを解説します。

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ミノキシジルとは

ミノキシジルとは、AGA(男性型脱毛症)の治療薬です。最も代表的なAGA治療薬のフィナステリドが薄毛・抜け毛の進行を防ぐのに対し、ミノキシジルは効果が確認されている唯一の治療薬です。ミノキシジルは元来、1970年代に高血圧の患者のために開発された降圧剤でした。しかし、血圧を下げる効果以外にあらわれた「全身の体毛が増える」という副作用が注目され、男性のための発毛効果を生む外用薬として再開発されました。日本では、1999年に家庭用(一般用)医薬品として発売され、近年では成分が高濃度化されてきてもいます。現在、世界90か国以上で広く認知されているAGA治療薬です

ミノキシジルの効果・効能

ミノキシジルは主にAGA(男性型脱毛症)に効果があります。ミノキシジルの有用性に関する国内でのランダム化比較試験によると、結果は以下のようになりました。

脱毛部1c㎡内における
非軟毛数のベースラインからの増加
1%ミノキシジル液を用いた場合 平均21.2本
5%ミノキシジル液を用いた場合 平均26.4本

(300名の男性被験者を対象とした観察期間24週の試験結果)

ミノキシジル外用薬を使ったことによる頭髪の増加が顕著に見られました。 (※1)

ミノキシジルが有効な脱毛タイプ

AGA(男性型脱毛症)と一口に言っても様々なタイプがあります。日本の病理学者・緒方知三郎によると、頭頂部・生え際・そりこみ部などの脱毛パターンに応じて、6つのタイプに分類されます。そのうちのⅡ型、Ⅳ型、Ⅵ型と呼ばれる3つのタイプにはミノキシジルが有効です。

ミノキシジルが有効な男性型脱毛症の3つのタイプ

それぞれの見た目による特徴
Ⅱ型 円形に脱毛した頭頂部の頭髪が範囲拡大していき、前頭部の頭髪が逆Uの字に後退していく。
Ⅳ型 円形に脱毛した頭頂部の頭髪が範囲拡大していき、前頭部の頭髪がM字に後退していく。
Ⅵ型 円形に脱毛した頭頂部の頭髪が範囲拡大していく。

AGAの起こるメカニズム

頭髪には頭皮の毛穴から生え、成長した後に抜け、同じ毛穴から新しい毛髪が生えるということを繰り返す「ヘアサイクル」というものがあります。ヘアサイクルには、成長期・後退期・休止期があり、成長期の頭髪が全体の80~90%、休止期の頭髪が残りの10~20%の状態が通常だと言われています。通常なら、成長期に頭髪の成長を促す「毛包」という部分が十分に成長することで頭髪が太くなるのですが、男性型脱毛症の場合は成長期が短くなってしまうため、この毛包という部分が十分に成長しません。この現象は男性ホルモンの一種であるテストステロンが、前頭葉や頭頂部の毛乳頭細胞内において、ジヒドロテストステロン(DHT)という物質に変換されてしまうことによって起こります。DHTはTGF-β や DKK1 などを誘導し毛母細胞の増殖を抑制するため、ヘアサイクルにおける成長期が短くなってしまうのです。 (※1)

効果が出るまでの期間

ミノキシジルの効果が実感できるまでの期間はミノキシジルの濃度により異なります。1%ミノキシジルでは6ヶ月以上、5%ミノキシジルでも4ヶ月以上はかかるので、気長に待つ必要があるのです。ちなみに、ミノキシジルを使って薄毛が治ったとしても、使用をやめると、次第に元に戻ってしまいます。なぜなら、ミノキシジルは男性型脱毛症の根本原因を取り除くものではないからです。 (※3、4)

効果が出ない時の対処法

ミノキシジルを1年間使用しても薄毛の改善が見られない場合は、以下の3つの原因が考えられます。

・ミノキシジルが効かないタイプの脱毛症によるもの
・生活環境の乱れなどの内的な要因によるもの
・過度のシャンプー・ドライヤー・頭皮への紫外線などの外的な要因によるもの

ミノキシジルが効かないタイプの脱毛症によるもの

ミノキシジルが効果を発揮する男性型脱毛症のタイプは「Ⅱ型、Ⅳ型、Ⅵ型」です。それら以外の男性型脱毛症・脂漏性脱毛症・円形脱毛症などには効果がありませんので、注意しましょう。

生活環境の乱れなどの内的な要因によるもの

薄毛の原因は生活環境の乱れも大いに関係しています。ストレスや寝不足などによる自律神経の乱れ、偏った食生活による頭皮への栄養不足は、頭皮の血行悪化に繋がってしまいます。

過度のシャンプー・ドライヤー・頭皮への紫外線などの外的な要因によるもの

間違ったシャンプー、ドライヤーのやり方、頭皮への紫外線などは、頭皮の乾燥や炎症を引き起こし、薄毛を進行させる恐れがあります。規則正しい生活や、帽子などによる紫外線ケア、シャンプーの方法など、自分に合ったやり方を見つけるのが薄毛対策として大事なことと言えるでしょう。

服用上の注意点

ミノキシジルを服用する上で、どんな点に注意すべきかを見ていきましょう。

ミノキシジルには「外用薬」と「内服薬」がある

ミノキシジルには患部に直接塗る外用薬と、服用する内服薬がありますが、用途に違いがあります。外用薬は発毛剤として、内服薬は降圧剤として使用します。 (※2)

服用は推奨されていない

内服薬としてのミノキシジルを、男性型脱毛症の治療薬として認可している国はありません。日本皮膚科学会ガイドラインによるミノキシジル服用の推奨度はDの「行うべきではない」となっています。これは内服療法における危険性と利益の検証が不十分だからです。また医師の処方や個人輸入は、医薬品医療機器等法から見て問題視されています。 (※1)

副作用に関して

アメリカで行われた約2万例の疫学検査の結果、ミノキシジルと循環器系の副作用との関連がないという結果が出ています。しかし、高血圧等循環器系の既往症を持っている人からの副作用報告が多かったことから「高血圧・低血圧の治療中の人」や「狭心症・心筋梗塞などの心臓疾患を持っている人」に対する懸念があります。 (※4)

また ミノキシジル錠とフィスナテリド錠を個人輸入して使用した40代男性が肝機能障害を引き起こした事例もあり、注意が必要と言えるでしょう。 (※5)

ミノキシジルを正しく服用して、効果を引き出しましょう

ここまで、ミノキシジルの効果・副作用・注意点などについて解説しました。ミノキシジル外用薬は最低4~6ヶ月は使用してみなければ、効果を実感できないものです。そして、薄毛の原因は生活環境・遺伝・体質など様々です。もしミノキシジルを半年以上試しても効果がない、もしくは頭髪に関することが気になる方は、ぜひAGA専門クリニックなどに相談しましょう。あなたに適切なアドバイスや治療法がきっと見つかります。

参考URL

※1)日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」
(https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf)
※2)大正製薬「 ミノキシジルと脱毛タイプ」
(https://brand.taisho.co.jp/riup/minoxidil/05-zentoubu/)
※3)大正製薬「 ミノキシジルの使用期間」
(https://brand.taisho.co.jp/riup/minoxidil/07-term/)
※4)厚生労働省「ミノキシジルの安全使用の徹底について」
(https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/1112/h1203-1_15.html)
※5)日本皮膚科学会「国内未承認のいわゆる発毛薬の服用が原因と考えられる健康被害の発生について」
(https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/news/G20181031_hatsumoyaku.pdf)

この記事の監修者

平田 勝俊の写真
平田 勝俊の写真

平田 勝俊

1987年03月 長崎大学医学部卒業
1987年06月 長崎大学病院 脳神経外科入局
1993年08月 北九州市立八幡病院 部長
2001年09月 福岡徳洲会病院 医長
2002年12月 ひらた脳神経外科クリニック 院長
2019年08月 イースト駅前クリニック名古屋院 院長就任

プロペシア

プロペシアは、AGAの予防・改善に使用される治療薬であり、皮膚科やAGA治療を専門として扱う病院で処方されています。

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アロビックス液とは、塗布タイプの脱毛治療薬です。患部に直接塗布することで、毛根の血行をよくして抜け毛を抑制し、発毛を促す効果があるためプロペシアとの併用が効果的といわれています。

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ザガーロはAGAの原因であるジヒドロテストステロン(DHT)の産生を強力に抑制することで、薄毛や脱毛の治療効果を発揮します。AGA専門クリニックや男性外来を中心とする、国内の医療機関で処方されています。