AGA 治療外来
フィナステリド
フィナステリドの効果や
副作用は?
ミノキシジルとの
違いや服用時の注意点、
効果を高める飲み方も解説
フィナステリドは、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑える代表的な内服薬で、抜け毛の原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制します。発毛を促すミノキシジルとは作用機序が異なり、併用することでより高い効果が期待できます。
本記事では、フィナステリドの効果や副作用、服用時の注意点、効果を高める飲み方について詳しく解説します。
フィナステリドの処方価格
28錠3,400円(税抜)
※お薬の価格は、こちらをご確認ください。
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この記事の監修者
プロフィール
2004年03月 東邦大学医学部医学科卒業
2008年04月 戸塚共立第一病院
2010年04月 聖マリアンナ医科大学 皮膚科学教室 任期付助教
2011年11月 町屋皮フ科クリニック 院長
2016年04月 所沢中央病院健診クリニック 企業・社会福祉法人 嘱託医
2020年05月 堀之内ハーモニー皮膚科 院長
2021年06月 イースト駅前クリニック秋葉原院 院長就任
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最終更新日:
CASE
治療症例紹介
フィナステリドとは?
フィナステリドは、AGA(男性型脱毛症)の治療に使用される内服薬です。もともとは前立腺肥大症の治療薬として開発された成分ですが、その後、抜け毛を抑制する効果が確認され、AGA治療薬として世界約60ヵ国で広く使用されるようになりました。
日本では、AGA治療薬として「プロペシア錠」が代表的で、その主成分がフィナステリドです。また、プロペシア錠を元にしたジェネリック医薬品も開発され、選択肢が増えています。フィナステリドは、AGA治療において欠かせない重要な薬剤の1つです。
フィナステリドとミノキシジルの違い
フィナステリドとミノキシジルは、どちらもAGAの治療薬ですが、効果のメカニズムが異なります。フィナステリドは薄毛の進行を抑制し、脱毛を予防する効果があります。一方、ミノキシジルは毛乳頭細胞を刺激して血流を改善し、発毛を促進する働きがあります。ミノキシジルには飲み薬と塗り薬があり、特に塗り薬はフィナステリドなどの内服薬と併用することで、より効果が期待されることが多いです。
これらを組み合わせて治療を行うことで、発毛と脱毛抑制の両面からアプローチすることが可能です。
フィナステリドとデュタステリドの違い
フィナステリドとデュタステリドはいずれもAGA(男性型脱毛症)の進行を抑える治療薬で、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を阻害することで抜け毛を防ぎます。デュタステリドの方が作用する酵素の範囲が広く、より高い発毛効果や効果の持続が期待できるとされています。一方で、副作用の発現リスクがやや高く、薬価もフィナステリドより高めになる傾向があります。両者は同じ作用機序を持つため併用はできず、「プロペシア(フィナステリド)」と「ザガーロ(デュタステリド)」を同時に服用することは避ける必要があります。
(※1)
フィナステリドを含むAGA治療薬
フィナステリドを主成分とするAGA治療薬として、日本国内では「プロペシア」と「フィナステリド」が使用されています。プロペシアは、世界で初めて認可を受けたAGA治療薬であり、フィナステリドの含量によって2種類に分けられます。
一方、フィナステリドはプロペシアのジェネリック医薬品であり、効果や副作用の頻度についてプロペシアと大差がないとされています。ジェネリック薬品であるため、コスト面での利点があり、患者様の選択肢を広げています。
フィナステリドの効果
フィナステリドの主な効果は、抜け毛の予防です。この薬は5αリダクターゼの働きを抑制し、テストステロンと結合してジヒドロテストステロン(DHT)が生成されるのを防ぎます。DHTは脱毛の主な原因とされており、その生成を抑えることで抜け毛の進行を食い止めることができます。臨床試験では、服用者の90%以上に効果が表れたとされています。
また、「毛髪の成長促進」「頭頂部の毛髪増加」「前頭部の改善」などの効果も期待でき、AGA治療において重要な役割を果たしています。
フィナステリドの飲み方
フィナステリドは、1日1回1錠を水またはぬるま湯で服用するのが基本です。効果はおよそ24時間持続するため、毎日同じ時間に服用することで薬の作用を安定して保つことができます。飲み忘れた場合でも、1日に2錠をまとめて服用するのは避けましょう。AGA治療では継続が重要であり、効果を得るためには連日服用を続けることが大切です。
フィナステリドの副作用
フィナステリドはAGA治療に有効な薬ですが、一部の人には副作用が現れる可能性があります。主に性機能関連や肝機能、乳房の変化などが報告されており、服用時には注意が必要です。
勃起機能不全やリビドー減退など性機能関連の副作用
フィナステリドの服用により、臨床試験では1~5%の確率でリビドー減退が、1%未満の確率で勃起機能不全が報告されています。性機能関連の副作用は、フィナステリド使用時に最も懸念される点の1つです。これらの症状は、服用を中止することで改善されるケースが多いものの、稀に中止後も症状が継続する場合があります。
精液量減少
フィナステリドの服用により、1%未満の割合で射精障害や精液量の減少が報告されています。これらの症状は、フィナステリドによる一時的な影響である場合が多く、服用を中止することで改善されるケースがほとんどです。ただし、症状が気になる場合や不安がある場合は、服用を続ける前に医療機関に相談することをおすすめします。
肝機能障害
フィナステリドは肝臓で代謝されるため、まれに服用によって肝機能障害が発生することがあります。症状としては倦怠感や食欲不振、むくみ、黄疸などが見られる場合があります。特に肝臓に持病がある方は、副作用のリスクが高まる可能性があるため、慎重に投与する必要があります。
乳房腫大
フィナステリドの副作用として、男性の乳腺組織が肥大し、女性のような乳房になる「乳房腫大」がまれに報告されています。症状には乳房の腫れや痛み、乳頭周辺の腫脹などが見られることがあります。この症状は自然に治る場合が多いとされていますが、気になる場合や不安を感じる際には、早めに医療機関に相談しましょう。
服用をやめても副作用がつづく「ポストフィナステリドシンドローム(PFS)」とは?
ポストフィナステリドシンドローム(PFS)とは、フィナステリド成分を含むAGA(男性型脱毛症)治療薬の服用によって生じた副作用が、服用を中止した後も持続する状態のことを指します。性機能の低下や抑うつなどが報告されており、近年では医学的にも問題視されるようになっています。
しかし、現在のところPFSの明確な原因は解明されておらず、有効な治療法も確立されていません。そのため、服用前には医師による十分な説明とカウンセリングを受け、リスクを理解したうえで治療を進めることが重要です。
(※2)
フィナステリドを服用する際の注意点
フィナステリドを服用する際には、効果を得るための正しい使い方や注意点を理解することが重要です。服用できない人がいることや初期脱毛の可能性、継続服用の必要性など、知っておくべきポイントを詳しく解説します。
服用できない人がいる
フィナステリドは、女性や20歳未満の男性は服用できない薬です。特に妊娠中の女性が成分に触れると、男性胎児の生殖機能の発達に影響を及ぼす危険性があります。そのため、妊娠中や妊娠の可能性がある女性は、フィナステリドの錠剤や粉末に触れることを避け、厳重な注意が必要です。
また、フィナステリドに対してアレルギー症状がある方や、肝機能障害の持病がある方も使用時には医療機関に相談することが重要です。
初期脱毛が起こることがある
フィナステリドを服用すると、服用直後に初期脱毛が起こることがあります。これは薬の作用によって古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出され、一時的に抜け毛が増える現象です。初期脱毛は治療の効果が現れているサインであり、基本的に時間の経過とともに治まります。ただし、すべての人に初期脱毛が起こるわけではなく、個人差があります。初期脱毛が起きても慌てず、引き続き適切に服用を続けることが重要です。
継続的に服用しないと効果が持続されない
フィナステリドは、効果を維持するために継続的な服用が必要な薬です。毎日服用することが欠かせず、途中で中断すると効果が失われ、再び薄毛が進行してしまいます。フィナステリドはAGAを根本的に改善する治療ではないため、治療をやめると薄毛の進行が再開します。効果を実感した場合でも、継続的に服用を続けることで、髪の状態を安定させることが重要です。医師の指示を守りながら、根気よく治療を続けましょう。
効果を発揮するまでに時間がかかる
フィナステリドは、服用から効果を実感するまでに3カ月~半年ほどの時間がかかる薬です。そのため、即効性を感じられず途中で服用をやめてしまう人もいますが、しっかりと効果を得るためには継続が必要です。1年ほど服用を続けると抜け毛が減り、より効果を実感しやすくなります。
個人輸入の薬品には注意する
フィナステリドは安価な薬ではないため、個人輸入の通販サイトを利用する人もいますが、これには大きなリスクがあります。低価格や日本未承認の薬を取り扱うサイトの中には、偽物の薬を販売しているケースもあり、健康被害を招く可能性があります。また、偽物の薬を購入した場合、副作用が発生しても救済措置が受けられず、全て自己責任となります。安全性を確保するためにも、個人輸入のサイトは使用せず、必ず医療機関やクリニックで相談し、正規の薬を処方してもらうようにしましょう。
フィナステリドの効果を得るための飲み方のポイント
フィナステリドの効果を最大限に引き出すためには、正しい飲み方と日常のケアが欠かせません。ここでは、服用時に意識したいポイントを解説します。
用法用量を守る
フィナステリドの効果を最大限に引き出すためには、医師の指示に従い、適切な用法・用量を守って服用することが重要です。自己判断で服用量を増減すると、十分な効果が得られなかったり、副作用のリスクが高まるおそれがあります。また、毎日同じ時間に服用することで血中濃度が安定し、薬の効果を持続させやすくなります。
生活習慣を整える
フィナステリドの効果をより高めるためには、薬の服用だけでなく生活習慣を整えることも大切です。バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけることで、髪の成長に必要な栄養やホルモンのバランスが整います。特に、タンパク質・ビタミン・ミネラルを意識的に摂取することが重要です。生活習慣を見直すことで頭皮環境が改善され、健康的な髪を育てる土台づくりにもつながります。
継続的に服用する
フィナステリドは、継続的に服用することでAGA(男性型脱毛症)の進行を抑え、効果を維持できる治療薬です。服用を中止すると、再びDHT(ジヒドロテストステロン)の生成が活発になり、薄毛が進行してしまう可能性があります。そのため、効果を実感するまで根気強く続けることが大切です。自己判断で服用をやめず、医師の指導のもとで継続的に治療を行うことが、長期的な改善への近道となります。
ミノキシジルとの併用を検討する
フィナステリドによる内服治療とあわせて、ミノキシジルを併用することでより高い発毛効果が期待できます。ミノキシジルには頭皮の血流を促進し、毛乳頭細胞を刺激して新しい髪の成長を促す作用があります。フィナステリドで薄毛の進行を抑えつつ、ミノキシジルで発毛を促すという異なるアプローチを組み合わせることで、AGA治療をより効果的に進めることができます。
(※3)
フィナステリドのよくある疑問Q&A
フィナステリドは通販や薬局で購入できますか?
フィナステリドは原則として、処方箋なしでは購入できない医薬品です。一部の通販サイトや個人輸入では処方箋なしで購入できる場合もありますが、リスクがあるため推奨できません。個人輸入された薬は、正規品と異なる可能性があり、偽物や品質が保証されていない薬が含まれることがあります。安全性を確保するためにも、医療機関で診察を受け、医師の指導のもとで正規の薬を処方してもらうことが重要です。
フィナステリドの購入価格はどれくらいですか?
フィナステリドの購入価格は、種類によって異なります。「プロペシア」の相場は月額8,000~10,000円程度で、「フィナステリド(ジェネリック薬品)」は月額3,000~5,000円程度です。効果や副作用に大きな違いはありません。そのため、費用負担を考慮して選ぶのがおすすめです。
ただし、AGA治療は保険診療の対象外であるため、治療費は全額自費負担となります。費用面を含めて医師に相談するとよいでしょう。
フィナステリドの効果はどれくらいで現れますか?
フィナステリドの効果は、服用開始から3カ月から半年ほどで実感し始めるとされています。即効性はないため、少しずつ効果が現れるのが特徴です。そのため、焦らずに継続的に服用することが重要です。また、AGAの進行を抑えるためには、長期的な服用が推奨されます。
フィナステリドの処方は保険適用になりますか?
フィナステリドの処方は、健康に直接影響を与える疾患の治療ではないため保険適用外となります。AGA治療は美容目的の側面が強く、フィナステリドを含む治療全般が自由診療に分類されます。そのため、診察料や薬代は自己負担となります。
フィナステリドの服用をやめるとどうなりますか?
フィナステリドの服用をやめると、これまで得られていた効果が徐々に失われ、再び薄毛が進行してしまいます。AGAは進行性の脱毛症であるため、治療を継続することが重要です。自己判断で中止せず、効果を維持したい場合は医師の指導のもとで継続的に服用しましょう。
フィナステリドで効果的な
AGA治療をするために
まずは医師に相談を
フィナステリドは、AGA(男性型脱毛症)の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑え、薄毛の進行を防ぐ有効な治療薬です。継続的に服用することで効果があらわれやすくなりますが、副作用のリスクもあるため、自己判断での服用や中止は避けましょう。安全で効果的な治療には、医師の診察と正確な処方が欠かせません。
イースト駅前クリニックでは、国内正規品のフィナステリドを取り扱い、患者様一人ひとりの症状に合わせた最適な治療を提案しています。AGAでお悩みの方は、診察料0円・予約不要で受診可能な当クリニックへお気軽にご相談ください。
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参考URL
- Dクリニック「ザガーロカプセル(デュタステリド)とは?~効果や副作用について~」
(https://www.d-clinicgroup.jp/clinic/column/zagallo/) - Dクリニック「フィナステリドとは?~効果・副作用・服用方法・他薬品との違い~」
(https://www.d-clinicgroup.jp/clinic/column/finasteride/#PFS) - 三協製薬株式会社「ミノキシジルタブレット(ミノタブ)とは?AGA治療効果、購入・入手方法、副作用などをわかりやすく解説」
(https://www.sankyo-pharma.co.jp/post/minoxidil-tablets)
この記事の監修者
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2004年03月 東邦大学医学部医学科卒業
2008年04月 戸塚共立第一病院
2010年04月 聖マリアンナ医科大学 皮膚科学教室 任期付助教
2011年11月 町屋皮フ科クリニック 院長
2016年04月 所沢中央病院健診クリニック 企業・社会福祉法人 嘱託医
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1mg 3,400円(税抜)/28錠
プロペシアジェネリック(フィナステリド錠)は、2015年に国内で製造販売が開始されたプロペシアジェネリックです。
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ザガーロジェネリック
0.5mg 6,300円(税抜)/30錠
ザガーロジェネリック(デュタステリド錠)は、2020年に国内で製造開始されました。
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AGAについてのよくあるお問合せ
- プロペシアの主な副作用はなんですか?
- 国内で実施された臨床試験(1年)において、4.0%(276例中11例)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められております。主な症状はリビドー減退1.1%(3例)、勃起機能不全0.7%(2例)等でした。まれに食欲不振、全身倦怠感(肝機能障害)の症状があらわれる可能性があります。このような場合には、ご使用をおやめください。
- プロペシアの作用機序について教えてください。
- テストステロンからDHT(ジヒドロテストステロン:抜け毛の原因物質)へ変換する酵素(5α-還元酵素II型)を阻害し、AGAの進行抑制・改善効果を発揮します。
- 服用中に献血をしても問題ないですか?
- 服用中の方は献血をすることができません。献血をしたい場合は、プロペシアは1ヵ月以上、ザガーロは6ヵ月以上服用を中止することが必要です。
















