ミノキシジル

酸化防止剤(BHT)による毛乳頭細胞への影響

ミノキシジルは男性型脱毛症(androgenic alopecia:AGA)と女性型脱毛症(female pattern hair loss : FPHL)の治療に外用薬として用いられる薬剤です。毛乳頭細胞内のATP感受性カリウムチャネルを介して発毛効果を発揮します。
ミノキシジルの外用薬の中に添加物として酸化防止剤を使用する場合があります。酸化防止剤はミノキシジルだけではなく、長期間品質を保つために一般的な化粧品、育毛剤などにも使用されている場合があります。
今回は酸化防止剤のうちBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)の毛乳頭細胞の増殖性および形態変化に与える影響について当院が行った研究をご紹介致します。

【方法】

酸化防止剤(BHT)存在下で毛乳頭細胞を2日間培養し、細胞の増殖性をMTTアッセイ法により判定し、さらに細胞形態(細胞面積、細胞長、細胞幅)を測定しました。

【結果】

検証した結果、0.16mM濃度以上の酸化防止剤(BHT)処理により、毛乳頭細胞の増殖を抑制してしまうという結果が示されました。

つまり有効成分であるミノキシジルにより毛乳頭細胞が活性化され、発毛が促進されるのですが、添加物として含まれている酸化防止剤(BHT)によって、毛乳頭細胞の増殖が抑制され、さらには細胞が死滅・矮小化してしまう恐れがあるのです。

本来ならば製剤や化粧品の品質を保つために使用されている酸化防止剤(BHT)によって、髪の毛が作られるのを邪魔してしまう可能性があるということが本研究でわかりました。

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※酸化防止剤BHTを毛乳頭細胞に2日間培養した結果、毛乳頭細胞の増殖が抑制された。

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※酸化防止剤(BHT)を添加した結果、毛乳頭細胞が死滅・矮小化し、毛乳頭細胞の増殖が抑制された。

市販されている発毛剤や育毛剤の箱や容器には成分や添加物が記載されています。

長期間、治療で使用する可能性のあるものにどのような成分、添加物が使用されているのかを確認してみることも薄毛を改善する為には大切なことです。

もし、医療機関でミノキシジルを処方してもらう場合は、医師に確認してみるのも良いかもしれません。

 

※当院で処方しているミノキシジルにはBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は含まれておりません。

 

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■ミノキシジルの基本情報