AGA専門外来

ミノキシジル

ミノキシジルのすべて ~由来から効果まで~

ミノキシジルについて

最終更新日:

1. ミノキシジルとは (※1)

「ミノキシジル」とはプロペシアやザガーロのような薬剤の直接の名称ではなく成分名のことを指し、AGA治療に使用されることがあるものです。詳細は後述しますが主に「発毛」が効果として見られます。

由来、海外での状況など

元々は、海外で高血圧の薬、降圧剤として作られた薬でしたが、のちに髪の毛が発毛するという効果が発見されました。その後、アメリカではアップジョン社が「ロゲイン」として発売したのが、ミノキシジルのAGA(薄毛治療)治療薬としての始まりです。現在でも海外ではジョンソン&ジョンソンの傘下のマクニール社という所が販売を行っております。(ロゲインは日本では未承認のため個人輸入以外では入手不可)

日本での状況

日本では、1999年に大正製薬よりOTC医薬品として「リアップ」が発売されました。その後数年が経過し、大正製薬以外からも発売されるようになっており、最近ではアンファー社より「スカルプD メディカルミノキ5」(ミノキシジル5%配合)などが販売されるようになっています。

また、AGA治療を実施しているクリニックでは医師の判断に基づきミノキシジルを処方する場合があり、イースト駅前クリニックでも6%配合されているミノキシジル外用薬を処方しております。

2. ミノキシジルはなぜ効く?どのような効果がある? (※1)

前述のとおり、ミノキシジルの効果は「発毛」です。では、なぜ発毛するのかそのメカニズムをご説明いたします。

ミノキシジルの発毛メカニズムは大きく2つ

ミノキシジルは

  • 積極的に発毛を促す
  • 髪の毛の成長を促進させる

この2つの働きがヘアサイクルの中で行われることにより発毛を促します。

ヘアサイクルにどのように効くのか (※2)

まずヘアサイクルの説明をすると、髪の毛の生えるサイクルには大きく3つあり

  1. 成長期(おおよそ2~6年間。厳密には初期、中期、後期が存在)
  2. 退行期(数週間)
  3. 休止期(2~4か月)

に分かれており、おおよそ一本当たりの髪の毛の寿命2年~6年となっています。

※AGAなどの脱毛症ではこの成長期の期間が短くなることで髪の毛が十分成長せずに抜けることを繰り返し徐々に髪の毛が薄くなっていきます。

ミノキシジルはこのようなヘアサイクルに対して

  • 「休止期→成長期への転換を促す」:髪の毛が生えてくる
  • 「成長期期間の維持」:髪の毛が生えている時期が長くなる

という部分に働くため、AGAのようにヘアサイクルが短くなることで薄毛になる症状に発毛という効果をもたらします。

このようなメカニズムが起きる理由

ではなぜ、ミノキシジルがヘアサイクルへ影響を与えるかというと

  • 毛組織の活性化(細胞増殖作用と細胞成長因子産生作用)
  • 抜けようとするのを防ぐ(毛細胞アポトーシス抑制作用)
  • 血流改善作用

等の作用からヘアサイクルへ影響を与えるといわれております。

3. 他のAGA治療薬との違い

プロペシアやザガーロと比較した際のミノキシジルの一番大きな違いとしては、その効果にあります。
プロペシアやザガーロはAGAの原因となるホルモン(DHT)の発生を抑えることで「AGAの進行を食い止める」ことが期待できますが、ミノキシジルはヘアサイクルに直接作用し「積極的な発毛を促す」という所が大きく違う部分といえるでしょう。この効果の違いから、とあるところではプロペシアやザガーロを「守り」、ミノキシジルを「攻め」と表現もしています。

※AGAはDHTという男性ホルモンととある酵素が結びつくことにより発生し、これにより毛周期が短くなることで起こります。 (※3)

4. 外用薬と内服薬がある

ミノキシジルは市販薬などのイメージから外用薬というイメージがあるかもしれませんが、内服薬も存在しています。基本的には外用薬同様成分は変わらないため、効果に大きな違いはありません。あえて違いを上げるとすれば、体への取り込まれ方が異なるため、外用薬などの直接肌に塗ることによる副作用の発現の仕方は多少変わってくるといえるかもしれません。

5. 効果が出るまでの期間

効果が出るまでのおおよその目安としては服用し続けて、半年ほど必要といわれております。
これは他のAGA治療薬と比べてもほぼ同じです。なぜこのように長いかというと、ミノキシジルはヘアサイクルに作用することで、薄毛を解消します。そのため、新しい毛に生え変わり成長するのを待つ必要があり、ここに時間がどうしてもかかるためです。

そのため、初めて1~2か月ほどで生えてこないからと言ってあきらめるのではなく、医師に相談しつつ、まずは半年間粘り強く続けてみることが必要といえるでしょう。

6. 使い続けないとダメ?止めるとどうなる?

使用をやめると基本的に再び使用前の髪の毛の状態に戻っていきます。
これは、「薬の作用によりヘアサイクルを一時的に戻す」ことによって発毛をしていたので、使用をやめるとヘアサイクルが元に戻り、徐々にAGAが進行する状態になります。
ただ、使用を続けつつも使う量や頻度は調節可能な場合がありますので、使用してしばらく期間がたった後、髪の毛のボリュームもある程度出てきたら医師の方に相談しつつ対応することが望ましいです。

7. 副作用について (※4)

こちらでは、一般的な副作用としてミノキシジルを含む製品、リアップで見られたものとしては

  • 適用部位そう痒感(いわゆるかゆみ)
  • 適用部位発疹
  • 適用部位皮膚炎
  • めまい
  • 動悸
  • 頭痛
  • 血圧上昇

等があげられております。
これらの多くは、ミノキシジルの成分からくるもので、引用資料にも、使用上の注意から想定される副作用と記載されています。このような症状が見られた一度医師に相談されることが望ましいでしょう。

初期脱毛は副作用?

初期脱毛は副作用ではありません。ミノキシジルを使用すると最初の数か月で急に抜け毛が増えるようになったと感じることがあるかもしれませんが、これは初期脱毛であり、副作用ではありません。初期脱毛はヘアサイクルが正常に戻る過程のなかで起こるもの、具体的に言うとミノキシジルの効果の一つ休止期から成長期への転換を促すことによる影響で、ヘアサイクルの短くなった古い毛などが抜けることによって起こる現象です。

8. 他のAGA治療薬との併用について (※5、6)

ミノキシジルはプロペシアやザガーロといった他のAGA治療薬との併用が可能です。
これはプロペシアとザガーロの添付文書にミノキシジルとの併用が禁忌の旨も記載はありません。
むしろそれぞれの薬剤の違いで説明したように、ミノキシジルで発毛を促し、プロペシアやザガーロでAGAの進行を食い止めることで、互いの効果を享受できる可能性もあるといえるでしょう。

9. ミノキシジルの効果が出ないことはある?

ミノキシジルを半年以上服用しても効果が見られない場合は以下のような原因が考えられます。

  • 服用方法、量が間違っている
  • 服用を始めてまだ日が浅い
  • AGAが進行しすぎて毛根から毛が生えにくい状態になってしまっている

一つずつ説明していくと、

服用方法、量が間違っている

これは添付文書や医師の指示をきちんと守らず、毎日使用しなかったり1回の量が十分では無かったりという場合に起こっている可能性があります。

服用を始めてまだ日が浅い

前述のとおり、ミノキシジルは効果が表れるまで半年ほどの期間を要します。そのため使用をはじめて日が浅い場合は効果も見えないでしょう。

AGAが進行しすぎて毛根から毛が生えにくい状態になっている

これはAGAにより毛周期が短くなってしまい、その結果、髪の毛が生えづらい状態になってしまっている、という可能性があります。このような場合は、そもそも発毛を促しても生える状態ではなくなってしまっているため、他のAGA治療薬を使用しても、効果はあまり望めないといえます。

効果に疑問を感じたらまずは医師に相談を

上記、ミノキシジルの効果がでない理由をご説明しましたが、素人判断をしてしまうと誤っている可能性があります、上記にあてはまる場合であってもまずは医師に相談をし、診断を受けるようにしましょう。

10. 酸化防止剤は気を付けた方が良いの?

通常、発毛剤や育毛剤は使用期間が長期にわたる場合が多いことから、酸化防止剤(BHT)などが含まれている場合があります。 もしお使いの薬剤の添加物に「BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)」の記載があった場合には注意した方が良いかもしれません。

このBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は近年、毛乳頭細胞の増殖を抑制する作用があることがわかってきています。 毛乳頭細胞の増殖が抑制されてしまうと、髪の毛が作られるのを邪魔してしまう可能性があることが研究によってわかってきたのです。 そのため、せっかく頭髪の状態を改善しようと育毛剤や発毛剤を使用したとしてもBHTが含まれていることによって、 毛乳細胞の働きが抑制され、さらには細胞が死滅・矮小化してしまうかもしれないのです。

BHTが含まれているかどうかは、市販薬であれば箱や容器に書いてありますし、処方してもらう場合には医師に聞けば教えてもらえます。 ミノキシジルなど外用薬を処方・購入する場合はあらかじめ確認することを心掛けると良いかもしれません。

※当院で処方しているミノキシジルにはBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は含まれておりません。

11. 女性でも使える? (※5、6)

プロペシアやザガーロは女性の服用が出来ません(触れることもNG)が、ミノキシジルは使用できる場合があります。
これはプロペシアやザガーロは成分が男性ホルモンに作用し、妊娠している場合は胎児に影響を与える可能性があることなどから禁止されているのですが、ミノキシジルは、少し異なり男性ホルモンに作用するのではなく、直接毛周期を改善するという薬剤のため女性の服用も可能な場合があるのです。
ただし、女性も使用可能とっても注意が必要です。商品や薬剤によっては、女性向けのものも存在していますが、授乳中はNGの場合などあります。そのため、女性の方は、基本的には医師の処方をもとに使用いただくのが良いといえます。

12. どこで手に入る?ドラッグストアでも手に入れられる?

ミノキシジルは、薬剤によって市販されているものもあるため、ドラッグストアなどで購入することも可能です。現在販売されているミノキシジルが配合された発毛剤は、最近だと「アンファー メディカルミノキ5」(ミノキシジル5%配合)等は耳にされた方もおられるのではないでしょうか。
また、先ほどより記述しているように、クリニックで処方してもらうことも可能です。クリニックによりますが処方されるミノキシジルの配合量が市販の者よりも多い場合がありますし、医師のアドバイスを仰ぐこともできます。そのため、まだミノキシジルを使ったことがないという方は実際にクリニックを受診してみるとよいかもしれません。

個人輸入は非推奨

冒頭にご紹介したロゲインなど、海外で流通しているミノキシジル配合の発毛剤は、個人輸入であれば入手することは可能です。しかし、こちらの手段はおすすめできません。

理由としては

  • 偽物を掴ませられる可能性がある
  • 医師や薬剤師にアドバイスを一切受けられないため適切に使用できない
  • 副作用などが起きても日本で未承認の薬のため保障の対象外となる

などから、入手するメリットよりもデメリットがはるかに上回るからです。

13. まずはクリニックで診察をしてみてはいかがでしょうか

以上、ミノキシジルの紹介をさせていただきましたが、ミノキシジルは発毛を促す薬として効果が期待できる反面、他のAGA治療薬同様効果が表れるまでに時間がかかる薬剤でもあります。これから初めてAGA治療をするという方は不安を解消しつつも治療を受けるという観点からクリニックを受診してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

西澤 康平の写真
西澤 康平の写真

西澤 康平

イースト駅前クリニック 京都四条烏丸院 院長


2006年03月 北海道大学医学部卒業、2013年04月 札幌医科大学付属病院 研修医、2016年03月 釧路優心病院 精神科 勤務医、2017年10月 イースト駅前クリニック京都四条烏丸院 院長就任

イースト駅前クリニック所属医師

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AGAについてのよくあるお問合せ

  • プロペシアの主な副作用はなんですか?

    国内で実施された臨床試験(1年)において、4.0%(276例中11例)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められております。主な症状はリビドー減退1.1%(3例)、勃起機能不全0.7%(2例)等でした。まれに食欲不振、全身倦怠感(肝機能障害)の症状があらわれる可能性があります。このような場合には、ご使用をおやめください。

    プロペシアについて

  • プロペシアの作用機序について教えてください。

    テストステロンからDHT(ジヒドロテストステロン:抜け毛の原因物質)へ変換する酵素(5α-還元酵素II型)を阻害し、AGAの進行抑制・改善効果を発揮します。
  • 服用中に献血をしても問題ないですか?

    服用中の方は献血をすることができません。献血をしたい場合は、プロペシアは1ヵ月以上、ザガーロは6ヵ月以上服用を中止することが必要です。