薄毛

薄毛の治療、効果的な薬はある?

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薄毛というと、どこまでの範囲を指すのでしょうか。
一口に薄毛といっても、さまざまな種類があります。いろいろな症状があり、原因も処置方法も多種多様です。「ひょっとして薄毛になってきているかも」そんな事態に直面したとき、何から始めればよいのでしょうか。育毛剤を使ってみるべきなのか、それとも皮膚科に行ってみるべきなのか、そんな悩みが脳裏に浮かぶという人も少なくありません。いくつかの方法がある中で、今回は薄毛治療薬を使った治療について、その薬の効果や特徴についてご紹介します。

AGA(男性型脱毛症)治療薬は3種類をご紹介

薄毛の種類は大きく分けると10種類ほどのタイプがあり、それぞれ原因や治療方法が異なっています。今回は日本の成人男性で最も多い薄毛である、AGA(男性型脱毛症)についてご紹介します。

AGAは、全国で約1260万人といわれています。(※1)AGAによる薄毛の原因には、男性ホルモンが関わっています。テストステロンという男性ホルモンが5α還元酵素と結びついてAGAの原因物質となり、髪の毛が脱毛するよう促す信号を送ることで薄毛が発生します。AGAは進行性の脱毛症なので治療を受けなければ進行してしまいますが、治療によって薄毛の進行を遅らせることが可能です。

日本皮膚科学会によるAGAの診療ガイドラインで推奨されている治療薬は、3種類あります。(※2)それぞれ、内服薬のフィナステリド、デュタステリド、外用薬のミノキシジルです。

3種類のAGA治療薬の効き目

ミノキシジル、プロペシア、ザガーロは、一定の副作用も確認されているので、病院でしっかりと医師の話を聞いてその特性を理解し、納得してから治療に入りましょう。
以下では、3種類の主な効果と副作用についてご紹介します。

プロペシアは、テストステロンと5αリダクターゼが結びつくことを抑制します。これにより、AGAの原因となるジヒドロテストステロンの発生を阻害します。5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類があり、プロペシアはⅡ型に対して効果を発揮します。AGAの進行を遅らせている間に、短くなったヘアサイクルの成長期を伸ばして正常なヘアサイクルに戻します。副作用としては、性機能不全や肝機能不全などが確認されており、服用の際には十分な注意が必要となります。(※3)

ザガーロは5αリダクターゼのⅠ型とⅡ型の両方の働きを阻害するため、プロペシアよりも高い効果が期待できます。なお、重度の肝機能障害を患っている方は服用することはできないため注意が必要です。(※4)

ミノキシジルは直接頭皮につけるタイプの治療薬で、主な効能としては発毛効果が期待できます。プロペシアやザガーロが抜け毛の原因に働きかける治療薬であるのに対して、ミノキシジルは発毛・育毛に働きかける治療薬です。副作用として発疹やかゆみなどの皮膚トラブルが起こる場合があります。これらの症状が出た場合は、ただちに使用を中止し医師に相談しましょう。(※5)

安価だからといって海外品は危険

治療薬の費用を浮かせるため、インターネットなどで海外のAGA治療薬を個人輸入で安価に購入することもできますが、これには十分な注意が必要です。厚生労働省の承認のない薬は何か問題が起こっても補償の対象にならないといったリスクがあるためです。通常、日本で承認された薬剤の場合であれば、もし入院や治療が必要なほどの重篤な副作用が起こった場合、医薬品副作用被害救済制度という制度によって給付金で補助が受けられるのですが、厚生労働省に承認されていない輸入品などの薬を使っていた場合、この制度が使えなくなってしまいます。個人輸入の薬を自己判断で服用するのは全て自己責任と見なされるからでしょう。

何かあったときに医師に相談できる環境が一番安全なため、医療機関を受診し医師による処方を受けて薬は服用しましょう。AGAの治療は皮膚科でも受けられますが、AGAに特化しているクリニックなども良いかもしれません。

AGA治療薬は、医師に相談して効果と副作用をよく理解した上で使用し、認可のない海外薬などの服用は控えることが良いといえます。治療は多様な症状に対応できるクリニックでの治療がおすすめです。治療によって薄毛が治った後に治療薬の使用を止めると、また薄毛が進行する可能性もあるので、基本的には診療と治療を続けることが大切といえます。

 

関連記事はこちらからご覧いただけます

■プロペシア
■ミノキシジル
■ザガーロ

参考記事

※1)AGA-News、AGAとは
http://www.aga-news.jp/secure/about_aga/index.xhtml
※2)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
※3)プロペシア錠0.2mg/ プロペシア錠1mg
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/249900XF1021_2_08/
※4)ザガーロ添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/249900AM1023_1_05/
※5)厚生労働省、ミノキシジルのリスク区分について
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000023431_1.pdf

この記事の監修者

平田 勝俊の写真
平田 勝俊の写真

平田 勝俊

1987年03月 長崎大学医学部卒業
1987年06月 長崎大学病院 脳神経外科入局
1993年08月 北九州市立八幡病院 部長
2001年09月 福岡徳洲会病院 医長
2002年12月 ひらた脳神経外科クリニック 院長
2019年08月 イースト駅前クリニック名古屋院 院長就任

プロペシア

プロペシアは、AGAの予防・改善に使用される治療薬であり、皮膚科やAGA治療を専門として扱う病院で処方されています。

アロビックス

アロビックス液とは、塗布タイプの脱毛治療薬です。患部に直接塗布することで、毛根の血行をよくして抜け毛を抑制し、発毛を促す効果があるためプロペシアとの併用が効果的といわれています。

アロビックスについて詳しくはこちら

ザガーロ

ザガーロはAGAの原因であるジヒドロテストステロン(DHT)の産生を強力に抑制することで、薄毛や脱毛の治療効果を発揮します。AGA専門クリニックや男性外来を中心とする、国内の医療機関で処方されています。